BUHIXの日記

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J2第36節(大分トリニータ戦)の感想その2

 映像を見直して気づいたことを書いていきます。

 

三平-後藤ラインにやられていた

 感想その1に「自分には相手FWの凄さが分かっていなかった」と書きましたが、見直すと試合開始直後からめっちゃやられてますね(笑)。三平が少し下がってハイボールを競ったり縦パスを受けたりし、裏に抜ける後藤に向けてラストパスを出す……というパターンで何度もチャンスを作られています。

 タイプを考えれば阿部が三平に、田森が後藤に付くのがベストです。しかし、その形に持ち込めた場合でも阿部はパワーで、田森はスピードで少し及ばなかったようです。

 こんなに危ない場面ばかり続いていたのに、私はなぜ「前半は優勢だった」と思っていたのでしょうか。後半の怒涛の展開のせいで前半のことなど頭から飛んでいたのでしょうか(ぉぃ)。

 

 ただ、19分頃からは岐阜もボールが回り始めます。そこから2失点目を喫するまでの時間は良かったと思います。もちろん相手には「ボールを持たせておけばいい」という意図があったのでしょうが、後手を踏ませるくらいの速さで回せているように見えます。パウロに2回やって来たチャンスのうち、どちらかを決めてほしかったところです。

 

3バックにして何が変わったか

 大木監督は「相手の2トップに対応するため3バックにした」と言っていました。ただ、そこまで守備が安定したかどうかは分かりません。それが率直な感想です(笑)。「三平→後藤」のパターンで簡単に抜け出されることはなくなりましたが、相変わらず後藤のスピードには手を焼いていました。ビクトルが大当たりの日でなければ追加点を取られていたかもしれません。

 

 目立った変化があったのは、やはり攻撃面です。大本がより高い位置を取るようになり、どんどんチャンスを創り出していました。後半の攻撃はそれに尽きます。もう「戦術は大本」状態ですね。ボール持ったらとりあえず大本の動きを見る、とりあえず大本にサイドチェンジしとく、という感じです。彼は今までにも活躍していましたが、こんなに頼られたのは初めてではないでしょうか。

 

 教科書的に言うと、サイドにかける枚数は少なくなっているはずなんですが(パウロと大本→大本のみ)、大本はどうしてあんなにフリーでボールを受けられたのでしょうか。彼ほどのスピードがあれば、枚数が少ない方が自分の使えるスペースが広くなって有利なのでしょうか。あるいは、枚数は少なくなったけど上手く敵SBと敵SHの間にポジショニングできていた、ということなのでしょうか(大分側は誰がマークにつくのか迷っていた感もあります)。

 あとは大分の左SBが絶不調だったのかもしれないとか、大分の左SHが戻ってこないせいだとか*1、岐阜の選手のパスが上手くなっているからだとか、大分のプレスがかからないからいい体勢でパスを出せたとか、色んな理由が考えられます。

 

片野坂監督の意図は

 大分は岐阜のシステム変更に対してどう応戦したのでしょうか。

 まず57分に山岸に代わって伊佐が入ります。山岸は左SHでプレーしていた選手です。片野坂監督が、大本にやられまくっていた左サイドに手を加えてきました。

 この交代によって伊佐が2トップの一角に入り、後藤がFWから右SHへ、松本が右SHから左SHへ移ります。おそらく岐阜側は後藤がFWにいる方が嫌だったと思います。

 松本はスピードがある選手なので、彼を使って大本が上がった後の裏(岐阜右サイド)を突こうとしていたのでしょうか。それとも、守備の時に大本のスピードについて行ける選手を左に配置したのでしょうか。

 これは後知恵になりますが、もし大本の裏を突かせるつもりなら後藤の方がより適任だったでしょう。この日の岐阜は後藤をまったく止められませんでしたから。

 

 68分には三平に代わってファンソンスが入ります。これで怖い怖い大分2トップが最前線からいなくなってしまいました。とはいえ後藤は右SHに残っていますし、伊佐・後藤・松本の前線はまだまだ脅威だったと思います。

 問題は攻撃力のダウンではなく、守備面で混乱が起きたように見えることです。片野坂監督には3ボランチにして守備を安定させようという意図があったのでしょうが、岐阜の攻撃に対してなかなかマークがはまりません。結局、一時は逆転を許してしまいました。

 そもそも3ボランチというのも解説者の方が言っていただけで、実際はどうだったのかよく分かりません(ぉぃ)。5バックのように見えた時間もあります(ファンソンスが最終ラインに下がっていた?)。

 

 片野坂監督のコメントを読むと、やはり3ボランチにしようという意図はあったようです。5バックになる局面はその前からあったみたいですね。

 

 なお最後にシキーニョが左サイドに入りましたが、どれほどの効果があったかは分かりません。一応、大本の位置を少し押し下げることはできていたと思いますが。

 

3失点目について

 最後に3失点目について振り返っておきます。

 まず大分が前線にロングボールを蹴ってきますが、これは一旦跳ね返しました。しかし、セカンドボールを鈴木惇に拾われます。

 この時点で川西は高い位置に移動し、フリーになっていました。仮に川西の前にヘディングでボールを落とされていたら、そこでもうピンチになっていたはずです(後藤→伊佐と頭で繋がれていたならば、有り得ないことではなかったと思います)。こちらが攻める時にはなかなか相手のマークがはまらなかったけど、逆にこちらが守る時にも上手く相手を捕まえられていないかな、という印象があります。

 続いて鈴木惇から川西へ見事なロングパス。本当はこんなパスを通されてはいけないと思いますが、終盤に来てプレスの出足が落ちていたのでしょう。この時間帯に「すぐ鈴木にプレッシャーかけないとダメだろ」と言うのも酷な話です。まだフレッシュだった難波はプレスバックに来ていますが、間に合いませんでした。

 この時、大本は川西の近くに来ていましたが、インターセプトには至りません。ちょうど川西を阿部に受け渡して、シキーニョの方に付こうとしていたところのようです。逆を突かれる形になり、川西へのパスを通されてしまいました。プロのサッカー選手に見えている風景は想像するしかありませんが、鈴木が(受け手の川西だけでなく)大本や阿部の動きまで把握してパスを出していたなら凄いですね。

 

 以後は皆さんもご存知の通りです。川西に同点のゴールを決められました。欲を言えば阿部にもうちょっと頑張ってほしかったのですが、ドリブルでの仕掛けに弱いのは分かっていたことですからね。仕方ないかな、という気がします。カットインのコースを切った上で左足でシュートを撃たせているので(川西は右利き)、一応、守備側の意図は分かりますし(1対1のディフェンスの技術にはあまり詳しくないので、間違っていたらすみません)。

 川西に高い位置に来られた時点で、あるいは鈴木惇のナイスパスを通される前に、チーム全体で何とかしなければいけないのでしょう。今のチームコンセプトから言ってもそういう結論になるかな、と思います。

 

【関連記事】

*1:大分のレポートを読むと、前半は左SH山岸が押し下げられすぎたと感じていたようだ。だから後半は高い位置を取らせようとしていたのかもしれない。