BUHIXの日記

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名古屋グランパス×カマタマーレ讃岐 〜第9節プレビューその3〜

 前節と同じ今節。

 今節と同じ次節。

 風間は頑としてスタメンを固定し、変わらないように見えた。

 だが、BUHIXの知らないところで。

 ——名古屋は大きく変貌していた。

 

 というわけで、いきなり『ダブルクロス』風に始まりました。え、ダブルクロスって何かって? モンハンの最新作のことじゃありません。そういうTRPGがあるんです。

http://www.fear.co.jp/dbx3rd/about/about_info.htm

 TRPGって何かって? サッカーによく似たスポーツです。いや、何か違う気がするけど、この記事で説明している余裕はありません。

 

 

 でもダブルクロスの口上って汎用性ありますよね。ついつい改変したくなります。読者の皆さんも岐阜バージョンを考えてみてください。

 

 去年と同じ今年。

 今年と同じ来年。

 岐阜は繰り返し下位に沈み、変わらないように見えた。

 

 ……とかね。

 いや、もうそれはどうでもいいんです。何の記事だったかを思い出しましょう。この記事は讃岐戦の予習として第7節の名古屋×讃岐を観てみた感想です。深夜テンションで書き溜めしてるとどうも脇道に逸れていけませんね。皆さんも気をつけた方がいいですよ。

 

だいぶ変わった名古屋の顔ぶれ

 岐阜戦からはスタメンがだいぶ入れ替わっています。まず小林と八反田だったボランチが田口とワシントンに。2ボランチが両方とも替わりました。田口は怪我から復帰して今シーズン初スタメンです。

 そして佐藤寿人と和泉が怪我で離脱し、代わりにシモビッチとフェリペガルシアが入りました。和泉が抜けた影響で永井龍が右WBにコンバートされ、フェリペガルシアがシャドー(又はシモビッチと2トップ)となっています。

 まあ、外国人2人はトップとかシャドーとか無理やり分類しなくていいんじゃないでしょうか。たぶん風間監督も「いや、役割というものは時と場合によって決まるので、相手をどう動かすかということによって変わってくるんです(半笑いで半ギレ)」とか言うよ(適当)。

 

讃岐のスタメン

 先週末に観た岡山戦と、大枠は変わりません。違いは原一樹が離脱前であることと、エブソンが出ていることです。岡山戦では原が木島徹也に、エブソンが中島に替わっています。

 

前半は凡戦

 正直に言うと、前半はあまり見所がありませんでした。ごく普通の意味での面白い試合、第三者(他サポ)が観ても楽しめる試合、というものではなかったと思います。

 それは讃岐のゲームプランが上手く行き、名古屋の良いところを出させなかったからでしょう。讃岐はとにかく強く激しくプレスをかけ、名古屋のビルドアップを妨害しました。ファウル上等くらいの勢いです。名古屋サポの方があれを「ラフプレー」と捉えるのも理解はできます。実際に、讃岐は前半だけで2度の警告を受けています。

 猛プレスに遭った名古屋は、雨で足元が滑るせいもあり、パスを繋ぐことができません。それに苛立ったのでしょうか、讃岐の激しい削りに釣られるように熱くなり、名古屋も前半のうちに2枚のイエローカードをもらってしまいます。

 チャンスが多かったのは讃岐の方です。時間をかけずに敵陣に攻め込み、遠目からでもどんどんシュートを撃っていきました。雨でボールが滑りやすいため、積極的に撃っていく方針だったようですね。

 特に印象に残った選手は西です(まあ、原・仲間・馬場あたりの好プレーはもう何度も見たので笑)。スピードがあり、左サイド(名古屋の右サイド)を何度も突破していました。急造WBである永井龍の裏を突いたということなのでしょうか。

 32分にはその西がゴール前に飛び出し、クロスを頭で押し込みます。オフサイドによりゴールは認められなかったのですが、このようなチャンスが生まれるくらい、讃岐の方が攻めていました。

 

讃岐どうした?

 名古屋は後半開始から杉森考起に代えて杉本竜士を投入。姓は似ていますが別の選手です。全然関係ないけど、杉本の下の名前は竜、和泉の下の名前は竜なので間違えないようにしましょう。円陣の際の玉田のそぶりを見ると、彼は杉本をかなり可愛がっているようです。

 後半の立ち上がり、讃岐は静かに試合に入ってきました。あまり高い位置でボールを追わず、守備のスタートラインを下げた感じです。それによって名古屋が前半とは別のチームのように躍動し始めます。

 左サイドで目立ったのは当然フレッシュな杉本ですが、右サイドではCB宮原が再三高い位置まで駆け上がって行きましす。それに合わせて永井が右WBからトップの位置に入ったり、フェリペガルシアが中盤に下がったりしていました。風間名古屋らしい攻撃だと思います。冒頭でダブルクロス風に「名古屋は大きく変貌していた」と言いましたが、変わったのはメンバーだけであって、目指すものは変わっていないようです。

 フェリペガルシアはサイドに流れてクロスを上げる場面も多くありました。中央にいる時は、クロスへの反応が非常に良かったです。本人もジャンピングボレーが武器だと思っているそうです。

 彼のことは岐阜戦ではあまり印象に残らなかったのですが、フィットするとこんなにいい選手なのですね。やはりサッカーというスポーツにおいて、チームメイトとの関係を無視して「本人の能力」だけを切り出すことはできません。私がよくやっているデータいじりでも、「切り出せないものを切り出しているつもり」にならないよう気をつけなければいけません。自戒します。

 もう1人印象に残ったのは田口です。正直、前半は目立たなかったと思いますが(コーナーキック時のクリアで1点防いだけど)、後半にパスが回りだしてからは「ああ色んな所に顔を出しているんだ」と分かりました。ビルドアップに参加するのはもちろん、クロスを上げたり、自分がペナルティエリア内に詰めたりもします。流石に代表歴のあるボランチですね。

 ただ、以上のように名古屋の良さが見え始めたのは、讃岐がペースを落としたせいでもあります。前半のようにガツガツとプレスをかけに行けば、相変わらず名古屋を苦しめることができたでしょう。讃岐の大人しい立ち上がりには「どうした?」と首を捻りました。金沢×群馬を観た後だったのでなおさらです。あの試合では、金沢が後半開始から鞭を入れ直すようにプレスをかけ、流れを取り戻していました。

 前半と同じペースで飛ばしたら90分もたない、と北野監督が判断したのでしょうか。雨のピッチを走るのは普段よりも体力を使うはずなので、なおさらどこかで休む必要がある、ということなのかもしれません。

 

やっぱり北野監督のプラン通りなのかも

 名古屋は玉田がフリーキックを直接決めて先制します。今年で37歳になりますが、技術の高さは流石です。ただ、「そこから名古屋が追加点を重ね、終わってみれば……」という展開にはなりませんでした。

 68分にはカウンターから讃岐が追いつきます。左サイド(名古屋の右サイド)センターライン付近で木島徹也がボールを奪うと、そのままドリブルで運び、大外を走る渡邊大剛の前のスペースにパス。追いついた渡邊がグラウンダーで中央に折り返し、最後は西が滑り込んで合わせました。やはり西にはスピードがあります。渡邊のクロスも速く正確でした。

 ちなみに、ボールを奪われた名古屋の選手は宮原です。上の方で「右サイドの高い位置まで上がっている」と書きましたが、失敗するとこうしてピンチを招いてしまいます。しかしセンターバックの攻撃参加はチーム方針としてやっていることなので(名古屋の場合は特に)、失敗したからやめろと言うのは短絡的でしょう。どんな戦い方にも欠点と利点があります。

 讃岐はその後もカウンターで何度か名古屋ゴールに迫ります。この讃岐の速攻はかなり効いている(意図通りである)ように見えました。考えてみれば、讃岐は後半の立ち上がりに名古屋に押し込まれはしたものの、結局流れの中で失点することはありませんでした。その時間帯をやり過ごせば、カウンターできちんとチャンスを作れるようにもなりました。後半の展開は、もしかしたら北野監督のプラン通りになっていたのかもしれません。そもそも讃岐にとっては強豪相手のアウェイゲームですし、引き分けで勝ち点を取るだけでも上々の結果となります。無理して勝ちに行くのではなく、守ってカウンターに徹するというゲームプランがあっても不思議ではありません。

 

勝ち点1は目の前だったが

 名古屋は86分に玉田と押谷を交代。押谷は開幕後しばらく右WBをやっていた気がするのですが、この日はシャドーに入ったようです。永井の方がサイド適性があったということなのでしょうか。

 そして讃岐に引き分けが見えてきた88分。名古屋の杉本が決勝ゴールを挙げます。カットインからゴール右上隅に突き刺す、まさにゴラッソでした。まあ岐阜にあんなん決めれるのおらんで讃岐サポさんは安心してください(投げやり)。強いて言うならパウロだけど。

 ベンチに下がっていた玉田はこの時ちょうど着替え中でした。杉本のゴールを見た彼は上半身裸のままゴール祝福の輪に加わってしまい、イエローカードを受けました。皆さんも露出したまま街を歩かないように気をつけましょう。

 

ひとこと

 讃岐は前半と後半でまったく違う戦い方を見せ、そのいずれでも名古屋と十分に渡り合っていました。特に後半のように引いてこられた場合は厄介だと思います。カウンターに泣くことになるかもしれません。